:-)



明日は法事です。

じいちゃんの7回忌。


法事の後は親戚一同でまほろばへ。

まほろばに初めて泊まるので

少しだけウキウキ、、、。


久しぶりの登別温泉です。

担当したお客様の話を思い出しました。


香港の方でした。

60代の女性のお客様でした。

添乗員さんと2人で、3、4泊の連泊。

「この辺で楽しめる場所はないか」と聞かれ

地獄谷、クマ牧場や足湯、時代村やマリンパークなど

メジャーな観光地を紹介した記憶があります。

次の日には、「髪を切りたいの」。

確か雨が降っていたので登別温泉にある

美容室を調べて添乗員さんにお教えしました。

「切ってもらったの、すっきりしたでしょう?」と、満足されたようでした。


宿泊最終日。

予定表には「誕生日ケーキあり」との記述。

私はお客様か、添乗員さんの誕生日なのかと思い、

お祝い事があるお客様へお出しするカクテルを用意しました。


いざ、ケーキが届きロウソクを刺そうと

箱から出すと、お客様のお名前でも

添乗員さんのお名前でもありません。

私はプレートが間違っているのかと思い

フロントへ確認しましたが、添乗員さんが

手配し料金も支払っている、との事だったので

そのままお出しすることに。



折角の誕生日。

年に一度です。

フロントの方と一緒にサプライズ

ケーキをお出ししようとお話していました。


お食事の時間。

添乗員さんが先にお食事処へいらっしゃいました。

添乗員さんへお誕生日ですか?と伺いましたが答えはNOでした。

私はお客様のお誕生日なのだと思い、

(海外の方なので愛称かなと思いました。

「ふみちゃん誕生日おめでとう」、みたいな)

「誕生日だと伺ったのでこういうものをお出しし、

こういう風にケーキをお出ししようと思っています。」

とお話したところ、添乗員さんに断られてしまいました。

「普通に、他のお料理を出すのと一緒で普通に出して欲しい、ロウソクも要らない」と。



お食事が始まり、お料理の説明を終え、

ケーキをスッとテーブルの上へ置きました。


すると、お客様は大粒の涙を零されました。

慌てている私に添乗員さんは

「日本酒を頂けますか?お猪口は3個でお願いします」


旦那様は日本がとてもお好きだったようで

お酒は決まって日本酒だったようです。

日本が好きだった主人の為に毎年日本へ旅行に来ている」

と添乗員さんが教えてくれました。


チェックアウトの際、お客様は


「あんな姿見せてごめんね、ここへ来て良かったわ、主人もすごく喜んでいると思うの、何よりメイドがあなたで良かったわ、素敵な滞在だったわ、ありがとう」


と、私をハグしながら涙ぐみながら言いました。

泣きそうになりましたが、私が泣いては

お客様が笑顔では帰れないと思いハグをされながら

少しだけ出ていた涙を拭い、

精一杯の笑顔でお客様をお見送りしました。


カーブを曲がり私の姿が見えなくなるまで

ずっとお客様は手を振り続けてくださいました。


今年もまた心の中にいる旦那様と一緒に

日本へ旅行来て、大好きな日本酒でお誕生日をお祝いしているのかと思うと

心が温かくなります。


私にとってもとても素敵な思い出です。



長くなりました。

明日の温泉が楽しみです。


終わり